最近の服4

エッセイ

 黒い服は結構持っている方だと思う。基本的には黒以外のものと合わせることが多く、コーディネートが不得意な僕は黒い服の存在にとても助けられている。好きなシャツやTシャツに黒いパンツを合わせていれば、それなりの格好になるし、好きな服が映えるし、ワードローブになくてはならない存在だ。しかしながら、何かと合わせる黒は圧倒的縁の下の力持ちなのに、黒一色になった途端にわからなくなる。「COMME des GARCONS」や「YOHJI YAMAMOTO」、「ISSEY MIYAKE」など、黒が象徴的なブランドは通ったことがなく、どんな色や雰囲気も飲み込むあの力強さは、自分が身につけるにはちょっと強すぎるというか、自分ではまだコントロールできる気がしない。ただ、黒がきちんと似合っている人は、非常に端正な装いに見え、どんな派手な色な服を着ている人よりも一際目を引くように思う。支配や統括、掌握。黒をうまく使いこなしているという言い方がしっくりくる。僕はまだまだ使いこなせそうにない。

 「酒をこぼしても目立たないから黒い服を着るんです。」と以前、友人が言っていた。当時は破天荒なこという人だな〜なんて思っていたが、改めて考えてみるといくらこぼしてもこぼしたことがわからない→どうなろうと身なりが綺麗に保たれるとも解釈できるので、意外と第三者を意識した繊細な考えからくるものなのかとも思った。そもそもこぼしてもどうなっても全然気にしない人もいるんだろうから、彼は彼なりに黒を使いこなしていたんだと思う。

 そういえばオールブラックのコーディネートって靴まで黒である必要があるんだろうか、わからない。全てが黒である必要があるならば、インナーに着ているTシャルやシャツまで黒であることを求められるのだろうか。誰も明確な定義は指定してなさそうだし、大体黒だったら成立しそう。

 

エッセイ
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服と僕

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